ドラマ「刑務所のルールブック」感想

久々に良い韓国ドラマに出会いました👏 2017 年の作品とちょっと古いのですが、「刑務所のルールブック」です。その名の通り刑務所を舞台にしたヒューマンドラマで、決して軽いトピックではないだけに見ていて心が重くなるシーンもあるのですが、笑いあり涙ありの非常に良い作品でした。登場人物一人一人が丁寧に描かれていて、脚本良し、演出良し、さらに俳優も上手な人で固められていて、この作品を酷評する人はいないのでは…?と思う名作です。

個人的には「プリズンブレイク」 x 「ミセン」 x 「応答せよシリーズ」を足して三で割った作品だと感じました。刑務所を舞台にしたスリル・絶望・裏切り、「ミセン」のような信頼・友情・絆に胸打たれるシーンもありつつ、「応答せよ」シリーズにあるコミカルなやりとりと誰もが応援したくなるピュアなラブストーリーが全部詰まっていて、飽きるところ一切なし。ドラマに必要な要素が全部バランスよく詰まった作品で、「良いドラマがみたい」「名作探してます」「恋人やパートナーと一緒にみたい」という方には太鼓判を押してお勧めしたいです👍

tv N 公式サイトより

総合評価

トキメキ度 3.5
泣ける度 4.5
笑える度 4
ハマり度 4.5
総合 4.1

トキメキ度

このドラマは恋愛ドラマではないので、ときめきを求める人には向いていないです。ですが、皆無なわけでもなく各話に必ず1シーンは恋愛要素が入ってくる感じでしょうか。緊張感のあるシーンや事件がたびたび起こる中で、主人公の過去の淡〜い恋愛シーンがちょこちょこ挟まっていたのは、見ている人にとって安らぎの時間となり、とてもよかったです。殺風景な刑務所や囚人服ばかり見てると華がないですし、緊張で疲れちゃいますもんね…

今まで史上最高に泣けた&心が潤ったドラマが「ミセン」なんですけど、ミセンで唯一残念だったのが恋愛要素が全くなかったこと。その点、このドラマはミセンのような深みと感動がありつつも、恋愛要素もしっかり抑えられていたのが、恋愛ドラマ好きの私にとってかなりの高ポイントでした!

そしてまた主人公が野球にも恋愛にも真っ直ぐで一途なキャラだったのがとてもよかったです。ずっと昔から変わらず一人の女性を想い続けてる姿には誰もが好感を持てますし、不器用&真っ直ぐだからこそ応援したくなる、そんなキャラを主演のペク・ヘスがとても上手に演じていました。「応答せよ」シリーズの演出家・脚本家が作ったドラマなだけあり、誰もが応援したくなる温かい恋愛ドラマが味わえます。

泣ける度

このドラマのいいところは一人一人の囚人や刑務官にそれぞれの人生ドラマがあるところ。「囚人=悪い人」と連想しがちだけど、それぞれの人がここに行き着いた経緯に焦点を当てることで、

・悪いことをしたからといってその人が悪い人とは限らない

・人は誰でも一度は過ちを犯すことがある

そんなことを説いているような気がします。もちろん根っからの悪党も出てきて、全員を美化してるわけではないんですけど。ドラマの中では人に裏切られることもあれば、救われることもあって…そんなリアリティがまたいいなと思いました。

誰もがうまくいく時もあればうまくいかないこともありますよね。幸運な出来事に助けられる瞬間があれば、最悪な出来事に見舞われる時もある。そんなアップダウンの中でもがき苦しみながらも、笑い合い助け合い生きてるキャラクターたちの姿には共感せざるを得ません。つい囚人であることを忘れて、気づけば一人一人を全力で応援しちゃってました。

笑える度

このドラマを最後まで観ることができたのは、ひとえに笑えるシーンがたくさんあったから。もし刑務所ならではの緊張感や事件続きだったら、基本ハッピーなドラマが好きな私は途中でドロップアウトしてたことでしょう。ハラハラドキドキするの、好きじゃないんですけど、事件の合間合間に「くすっ」と笑えるシーンが必ず挟まっていて、心が和むし、その度に役者さんの演技のうまさに魅了されました。

コメディーではないので、大笑いしたい時に観るべきドラマではないんですけど…刑務所が舞台のドラマだからといって暗すぎず、役者さんの演技力と演出力でドラマに笑いの要素をたくさん加えているのがよかったです。出演者の皆さんの演技がとにかく上手すぎて、想像以上に笑えるシーン多いです(撮影しているうちに予定よりコミカルなシーンが多くなったんでは?と思ってしまうほど、俳優さん同士の掛け合いが秀逸)。最初の2話くらいまでは暗いシーンが多くて、笑えるはずのシーンもあまり笑えないんですけど、是非そこを乗り越えて見てほしいです。

ハマり度

シリアスなシーンも多いので、正直もう一回見たいかと言われると悩んじゃうんですけど…深イイ話だっただけに見終わった後のロスが大きかったです。こういう重たいヒューマンドラマは次に何をみるかが難しくないですか?私はその後ラブコメを見たんですが、直でラブコメに行くとどこか薄っぺらく感じてしまい…結局また刑務所のルールブックを一話目から見始めちゃいました。でも見直してみると「ああ、この表情はこういう意味だったのか」とか「この伏線はこういう風に回収されたのか!」とか、発見がたくさんあって。やっぱりいいドラマは 2 回見る価値ありますよね〜。

このドラマでは主人公以外のサブキャラがいい味を出しているのに、すっかりそのキャラのファンになった頃に途中で必ずサッといなくなっちゃうんです。普通はナイスキャラってストーリーの最後まで残すような気がするんですが、そこがまた刑務所のリアリティなのかな、と。

私が大好きなチョン・ヘインも 6 話目にいきなり出てきました。最初はチョン・ヘイン目当てで見始めた私も、正直彼の存在を忘れるくらい他のキャラクターたちが輝いてましたね〜。たまに主役を食っちゃう脇役っていると思うんですけど、このドラマに限っては最後まで主役はやはりパク・ヘス、準主役はチョン・ギョンホでした。チョン・ヘインが霞んでしまうくらい上手すぎる脇役たちに囲まれても、全く負けなかったお二人の演技力は本当に素晴らしかったです。

主人公ジェヒョクの刑務所生活が波乱万丈すぎただけに最後もう少し幸せなシーンをたくさん見せて欲しかった気もしましたが、あえてそうせずにサクッと終わらせたところがまたこのドラマの味かな、と思いました。

まとめ

以上、名作だっただけに愛を込めて感想を綴りましたがいかがだったでしょうか〜?一言でいうと、とにかくおすすめです!見ていると心が和み、自然と温かい涙が出て、でも世の中の非情さのようなものがどこか重く心に残る、そんな作品です。

こちらの作品の原題は「賢い監房生活」で、その後「賢いシリーズ」第二作として「賢い医師生活」が出てるようなので、近いうちにそちらもぜひ見てみたいなと思います〜💕あ、あとパク・ヘスが「イカゲーム」に出てるそうなので、イカゲームもチェックしなきゃ。

それでは、また次の記事をお楽しみに〜😉

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